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記者会見する韓国の朴喆熙(パクチョルヒ)駐日大使=2024年10月7日、東京・日本記者クラブ、河野光汰撮影

 韓国の朴喆熙(パクチョルヒ)駐日大使は7日、東京・日本記者クラブで記者会見し、北朝鮮の拉致問題に関連して、石破茂首相が表明している東京と平壌に連絡事務所の設置を検討するとの案について「解決方法は日本が考えるべきこと」と前置きした上で、「問題解決が地域の平和と安定にどうつながるかなど大きな考え方も必要だ」と述べた。

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 この日の会見で朴氏は拉致問題について「人権問題として韓国も心配している」と話した。一方、解決に向けたプロセスについて「配慮してほしいことがある」とした上で「この問題が地域全体の平和と安定にどうつながるのか。また、拉致だけではなく、北朝鮮の非核化など別の問題も同じように話ができればと思う」とも語り、安全保障などを含めた包括的な対応が必要との認識を示した。

 日韓は来年、国交正常化60年を迎える。1998年の小渕恵三首相と金大中(キムデジュン)大統領が署名した日韓共同宣言について、「どう呼ぶかは別として、新宣言のようなものがあった方がいい」とした。その理由として「98年当時とは両国の国民感情なども変わっている」とした上で、「日韓の協力が両国のためになるというのを示した方がいい。抽象的ではなく、具体的な協力のあり方を含む意思の表明が必要だ」と述べた。

 石破政権に対しては改善が進む日韓関係を念頭に「政治的な安定を保ってほしいと思う」などと語った。

 また、7日に招集日を迎えた…

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